簡単な質問をしましょう。
何にでもなれるとしたら、何になりたいですか?
何でもできるとしたら、何をしたいですか?
ああなりたい、こうなりたい。
ああしたい、こうしたい。
それら全てが叶っているとしたら、それでもなりたいものや、したいことは何ですか?
ゆっくり、慎重に考えてみてください。
何も無くはないですか?
すでにそうであるなら、もはややりたいこともなりたいものも無くはないですか?
すでにライオンであるなら、ライオンになりたいとは思わないし、すでに鳥なら鳥になりたいとは思いません。
これは一種の思考実験ですから、ゆっくり慎重に、素直に考えてみてください。
そのときどんな感覚が湧き起こるかを慎重に見定めてください。
すでにそうであるなら、もはややりたいこともなりたいものも無いはずです。
その感覚。
何かになりたいと思わない感覚。
どこかに行こうとは思わない感覚。
ただそこにいて、すんっと静止した感覚。
何も無いけど、同時に全てがある感覚。
それが一種のさとりとも言えるでしょう。
その感覚をよく感じてみてください。
違った世界を見ることができるのではないでしょうか。
思い込みや想定を通して見える見え方とはまた違った、新鮮な世界の見え方がそこにあるのではないでしょうか。
世界は本当に変えることができます。
あなたの見え方がすなわち、あなたにとっての世界です。
あなたの見え方が変われば、すなわち世界は変わります。
何でもできるとしたら、何をしたいか。
というか、すでにできているとしたら、何をしたいか。
あれもしたいこれもしたいというのは、できていないからこそ思うものです。
すでにできているのです。
すでに全ては成就しているのです。
「現にしていないじゃない」という感想はとりあえず置いといて、思考実験です、ただの遊びです。
すでに全ては成就している。そのうえでさらに何をしたいか。
って、もはや何も思い浮かばないですよね。だってもう全ては完了しているのだから。
その「あー、何もいらないな」という感覚を味わってみてください。
それは何に近いですか?
「豊か」ではないですか?「満足」ではないですか?
何かを得たから満足ではなくて、何も無くて満足。
不思議な感覚ですね。何もいらないのに満足。
それがあなたの世界です。
あなたに見えているものが、あなたにとっての世界です。
現実の世界があなたを追いかけてくるかもしれません。
豊かで満足な世界が、事実として目の前に展開するかもしれません。
しかし、現実はもう、あまり関係ありません。
現実どうこうよりも、あなたに見えている世界が、あなたにとっての世界です。
豊かで満足な世界が見えているなら、それはそこにあるのです。
それはもうすでに、そこにあるのです。
コメント
全てもうすでにあるのに欲しがるのは自分が持っていることを知らないから、だから期待が起きる。
何も期待しない、これはとても高度な状態です。
やっぱり何か欲しい、何かしたい、そう思うのが普通です。
求めて得られるものではないでしょう。