あなたには大事なものがありますか？
それはなんですか？
家族？仕事？恋人？自分？
それとも悟り？覚醒？
なにか大事なものがあるということは、そこにアンバランスが発生しているということです。
大事なものとそうではないものの間に、不均衡があるということです。
そのアンバランスが、苦しみの原因であり、喜びの原因です。
不均衡であるからこそ、プラスが生まれ、マイナスが生まれます。
均衡であるならばプラスマイナスゼロであり、プラスもマイナスもありません。
つまり、苦しみも喜びも、その発生する仕組みが同じなのです。
ですから、苦しみたくないなら、喜びも放棄しなくてはいけません。
逆に喜びたいなら、苦しみも引き受けなくてはいけません。
「どっちかだけ」というのはないのです。
不均衡とは、そういうことです。
分布上に、疎と密が存在するのです。
大事なものとそうではないものという疎密があるのです。
…
この不均衡がない状態というのを、想像してみましょう。
疎密のない、フラットな状態です。
このときハッピーはありますでしょうか？
ありません。
密な場所がないので、ありません。
ではアンハッピーはありますでしょうか？
これもありません。
疎な場所がないので、ありません。
そんな、疎も密もなく、ハッピーもアンハッピーもない人生ってどうでしょうか。
苦しくもないけど、楽しくもない。
いかがですか？
「ん～…」って感じですかね。
苦しみがないのはいいけど、楽しみがないのはいただけない。
「何ともいえない」というところでしょうか。
その、何とも言えない感じ、どっちともつかない感じ。
ちょっとそこにいてください。
ちょうど綱引きで左右の力が均衡して静止しているような状態ですね。
ニュートラル、真ん中、という感じです。
どうですか？どんな感覚でしょうか。
「静止」です。
「バランス」です。
どっちにも偏らない状態です。
ハッピーでもない、アンハッピーでもない。
「何とも言えない」としか言いようがない。
その状態にとどまってください。
そしてその「何とも言えない」を感じてください。
…
あなたが求めているのは、それです。
このブログを読んだり、いわゆる「探求」をしている人たちが求めているのは、それです。
おそらく皆さん、「ハッピー」を想像していたと思います。
こんなわけのわからない、何とも言えない感覚ではなく、満たされた感じ、至福感、恍惚…等々。
そういうものを想像していたと思います、おそらく。
でもそれなんです。
そのわけのわからないものなんです、あなたが求めているものは。
「こんなものいらない、自分はハッピーを追い求める」というなら、それもいいでしょう。
「は？これ！？いやいや、違うでしょ」も、またよしです。
そういう方には、大事にするものがあるのです。
疎密のある人生を、選択しているのです。
…
いわゆる探求者が求めているものとは、疎密のない分布、フラットさ、バランスです。
中心、静止、ニュートラルです。
「良さ」でもなく「悪さ」でもありません。
人は「良さ」を求めてしまいますが、それだとバランスを欠きます。
ニュートラルの「何とも言えない感じ」（無）にとどまること。
探求者がなかなかゴールにたどり着けないのは、それが自分が思っているものと全然違うからです。
あまりにも違うのです。
実際はそんなもの求めていなかったりもします。（笑）
だから難しいのです。
でもこれです。
これが、それです。
さてあなたはどうお感じになるでしょうか？
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