「改善」しようとすること。
それがそもそもの間違いです。
改善しようとするのは、それが「改善」できるものという思い込みがあるからです。
でも実際は、改善も改悪もされません。
そんなことはできません。
世界はあるがまま、あるようにあるだけです。
それが真実です。
改善・改悪の世界から抜け出すこと。
それがゴールです。
…
人はなかなか、改善をあきらめることができません。
「良くしたい」という衝動は、本能として、人間という動物に備わっているからです。
やめろといって、やめられるものでもないでしょう。
そこはもう、電源を切るしかありません。
改善というモーターに供給されている電力を、切るのです。
つまり、「手放す」ということです。
「何もしない」ということです。
電源を切っても、しばらくモーターは惰性で回り続けますが、最終的には回転が止まります。
回転が止まるまで、電力の供給を絶ちましょう。
回転に乗せられて、うっかりまた電力を供給してしまうと、いつまで経っても回転が止まりません。
惰性で回転しているのを見ても、電力を止め続けることです。
回転を見て、「あ、回さなきゃ」と思わないように気をつけましょう。
「やめる」以外に、やることはありません。
うっかり「やって」しまうと、それがまた電力になります。
ひたすら「止め」続ける。
これしかありません。
モーターの回転が止まったら、世界をどうこうしようとするエネルギーがストップします。
その時、あるがままの世界が現われます。
それが、ゴールです。
改善・改悪の世界から抜け出したということです。
…
どうこうするのをやめる。
それは非常に、チャレンジングなことです。
何よりも、挑戦し甲斐のあることです。
100億円貯めても、そこにゴールはありません。
どんな地位に上り詰めても、そこにゴールはありません。
どんな最高最善なパートナーを見つけても、そこにゴールはありません。
「改善」にゴールはないのです。
ゴールは真実にしかありません。
真実は「たどり着く」ものではありません。
真実はもともとそうであるもの。
「たどり着こう」「達成しよう」という回転が止まった時に、すでにそこにあるもの。
我々にできるのは、回転するエネルギーを止めること。
何もしないこと、手放すことです。
チャレンジです。
100億も、どんな地位も、どんな素敵なパートナーも及びもつかないものが、手に入るでしょう。
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