本当に大事なものに気付く瞬間。
そういったものが、皆さんにもおありでしょう。
家族、大切な仲間、地球環境、平和。
ふとした折に感じる、ぶわっと視界が開ける感覚。
きっとそこには、愛の存在があるはず。
「愛」という言葉に代表されるような感覚が、そこにはあるはず。
「愛こそはすべて」という歌もありましたが、結局はそこに通じます。
愛。
愛ってなんだ?
もはや定義を超えて、愛をそこに感じます。
愛は全てをつなげる触媒。
細胞の一個一個から、星の一個一個まで、全てに内包される触媒。
全員に宿る化学物質。
愛によらないものは何一つなく、全ては愛の結晶。
言葉にするとアヤシイけれど、それは事実。
全てを繋げているものは、愛。
私もあの人もこの人も、このパソコンもこの星も、全て愛でつながっている。
…
孤独感、寂しさ。
それは愛の不在とよく言われる。
愛が足りないと。
愛の不在は、孤独とすさんだ生活を呼ぶと。
愛はある。
無いことなど、無い。
だって全てとつながっているから。
全てとつながっているでしょう?
好き嫌いの話ではないですよ。
あの人は好き、この人は嫌い。
そういったことは、ありますね。
でも、好き嫌いとは関係なく、それら全部の人と「つながって」いるでしょう?
全員とつながっているでしょう?
全部とつながっているでしょう?
孤独なんてありえないですよ、全部とつながっているのに。
街ですれ違う他人、電車で隣り合わせになる知らない人。
たまたま目の前に来たコーヒーカップ、目の端に入る渡り鳥。
触れ合い、聞こえる音、味わう全て。
良いも悪いも、好きも嫌いも、全部、全部。
全部「つながっている」でしょう。
単純に、シンプルに、当たり前に、全ては一つです。
単純に、全てはつながっています。
このことがわからないとしたら、好き嫌いの話や、望む、望まないの話と混同しているからではないでしょうか。
「こんな生活いやだ」とか、「なんでみんなわかってくれないんだ」とか、そういう悩みは、よくわかります。
あんなやつと一緒にしないでくれ、こんな生活一刻も早く抜け出したい。
その気持ちもわかります。
まず落ち着きましょう。
問題を凝視する視線をゆるめて、ふっと肩の力を抜きましょう。
とりあえず今抱えている問題は、さらっと流してください。
そして改めて、世界を眺めましょう。力を抜いたまま。
…
見るとか聞くとか嗅ぐとかいう手段によってそれに触れた時、そこに通い合うインタラクションがあるのがわかりますか? ただその存在に触れただけで。
それが好きとか嫌いとか、良いとか悪いとか関係なく、ただその存在に触れただけで通い合う何かが発生することを確認してください。
街ですれ違う他人、電車で隣り合わせになる知らない人。
たまたま目の前に来たコーヒーカップ、目の端に入る渡り鳥。
それがある時とない時では、明らかに違いますね。
そこにその存在があるだけで、その存在に触れただけで、何かが通い合っていますね。
なぜですか?
なぜ通い合いますか?
「同じものを持っているから」ですね。それとこれとが。
それとこれとは、同じ触媒を通じて、通い合うのです。
何か同じ通じる要素があるから、通じます。
逆に、通い合わないものが存在し得ますか?
この世に通い合わないものが、あり得ますか?
ないですよね。
「ある」というだけですでに、通い合いますよね。
この感覚は当たり前すぎて、当たり前のようにスルーされています。
つまり、つながっているのが当たり前なのです。我々の感覚として。
つながっているのは当たり前すぎて、つながっているという感覚すらありません。
つながっているのは当たり前すぎて、「俺が欲しいのはこんな感覚じゃない、もっとグッとくるやつだ」と、こうなっています。
そんなわがままも、この当たり前の土台の上に成り立っています。
…
実際、人の悩みは、わがままとか趣味のレベルの話です。
「別にそうじゃなくてもいいんだけど、そっちがいい」という道楽のレベルです。
「いやいや俺のは違う、そんな生易しいもんじゃない」という場合も、大抵はそうです。
生きるか死ぬかの深刻な悩みも、結局のところはそうです。
そんな折、ふと気づく瞬間がくるのです。
そう、冒頭に言った、本当に大事なものに気付く瞬間。
愛、です。
その時に初めてわかります。
「ああ確かに道楽だったな」と。
ああ、俺の悩みは確かに道楽だったなと。
それまではわかりません。
それまでは、生きるか死ぬかの、真剣な悩みです。
それはそれでいいんです。
生きるか死ぬかの真剣な悩みで、別に問題はありません。
ただ、視界が開ける時がくるのです。
ぶわっと。
愛を知る瞬間が。
全ては一つというのは、事実です。
当たり前すぎて逆に見えないかもしれませんが。
全てに通い合うその触媒、その化学物質を発見した時、「ああそうか」とわかります。
ああこれが愛かと。
確かにこれは愛だね、 と。
確かにこれは愛だわ、と。
愛はあります。
最もリアルに、全てのベースとして。
本当に大事なものに気付く瞬間。
それはやってくるのです。
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