現象は無視しましょう。
現に起こっていること、目に見える出来事、感じている感覚。
それらは言ってみれば「結果」です。
それらの結果を引き起こす原因にこそ、注意を払いましょう。
それらの結果を引き起こすものは、あなたの存在感です。
あなたがそれらを生み出しています。
いま現に目に見える結果に囚われるのではなく、それらを引き起こす原因にこそ、100%意を注ぎましょう。
あなたは今、どんな状態ですか?
どんな存在感ですか?
あなたが望む結果を出すような存在ですか?
あなたが望む結果を、必然的に出すような、そんな存在でしょうか?
今あなたを取り囲んでいる現象ではなく、あなた自身の存在感に、まずは着目してみましょう。
人は大抵、自分自身がどうであるかを考慮せず、外側の現象にばかり目をやっています。
そして、現象に直接手を下そうとします。
現象を直接いじるのです。
でも現象は、その起こる源がどうであるかによります。
すでに起こってしまった現象を、もうどうこうすることはできません。
現象を変えたかったら、それが生み出される源を変える必要があるのです。
その起こる源が、あなたの在り方です。
それは、あなたの欲しいものが湧き出てくる源でしょうか?
それとも、その逆でしょうか。
人は、自分自身が源であることに気づかないものです。
無意識のうちに欲しくないものを湧き出させたりもします。
ですから、まずは意識的になりましょう。
…
では、どんな自分であればいいのか。
欲しいものを生み出す源であればいいのです。
安心が欲しいなら、安心していればいいのです。
愉快が欲しいなら、愉快でいればいいのです。
あなたの「そうである状態」が、現象に現れてきます。
ですから、今現在の現象がどうであろうとも、そんなことは気にせずに、あなたの求める「そうである状態」に、今ここでなればいいのです。
安心が欲しかったら、「安心が欲しい」と思うのではなく、「安心である」という状態を選択するのです。
「欲しい」と思うのは「ない」から欲しいのです。
あるなら欲しいとは思いません。
欲しいという思いは、イコール「ない」ということなので、「ない」という現象が起こります。
「ない」という原因からは「ない」という結果が起こるのです。
逆に、「ある」という原因からは「ある」という結果が起こります。
ですから、本当に欲しいと思うならば、「ある」という原因づくりから始める必要があります。
ところが実際は、「ない」という現実を見て、「ない」という思いを強くするというループにハマっている場合がほとんどです。
現実は無視しなくてはいけません。
どんなにみじめな現実だろうと、それを見て「ない」という思いを強化し続けていたら、いつまでたってもループを抜け出せません。
ですから現実は、完全無視です。
現実は完全無視して、原因作りに100%注力するのです。
…
では、どのように原因作りをするか。
すでに「ある」世界を生きるのです。
現実が「ない」世界であるならば、1ミリも現実を見てはいけません。
「ある」世界だけに100%生きるのです。
「現実をしっかりと見据え、1つずつ地道に手を加えて改善していく」というのが、一般的に知られている方法かもしれませんが、それはうまくいきません。
「ない」現実をしっかりと見据える時点で、「ない」現実を生み出す原因をしっかりと作っています。
いくら現実に手を加えても、次々に「ない」が生み出されていきます。
それはハムスターが回し車の中で延々回っているようなもので、ただ疲れるだけで一歩も前に進まないことです。
大事なのはそれを生み出す「原因」です。
そこだけに100%注力すれば、結果は勝手に付いてきます。
すでにあなたが望むもの、全てがある世界を生きるのです。
「ないものをあると思うなんて難しい」と思われるかもしれませんが、ちっとも難しくありません。
そう思うのは、現実の影響力を強く受けすぎているからです。
「だって現実にないじゃない」といって、現実に自分から力を与えているのです。
現実を100%無視できれば、自由に生きることはたやすいことです。
現実の影響力を100%排除できれば、あなたは自由です。
そのことを知ったならば、あとは実践あるのみです。
現実に引っ張られるならば、その都度気づいて、自由を取り戻していきましょう。
完全に自由になったとき、あなたは自由自在です。
全てはすでに「ある」のです。
すでに「ある」を生きる時、逆にないことは気にならなくなります。
現実にはなくても、本当は「ある」ことを知っているならば、現実のある・なしは関係ないのです。
現実にあろうがなかろうが、あなたの中に確実にそれは「ある」のですから。
すでに豊富に持っているものを、今さら欲しいとは思いません。
あなたの中ですでに豊富に持っているならば、現実にないことは関係ないのです。
なぜなら現実は完全無視し、あなたは完全に満たされた状態を生きているのですから。
現実はどうであろうとも、もう不満はありません。
「ある」を生きてください。
そのときそれは、確実に「ある」のです。たとえ現実にはなくても。
現実のある・なしに囚われないでください。
「ある」という原因を生きるならば、「ある」という結果は勝手に出ますし、出ないとしても何の問題もありません。
すでに「ある」を生きているのですから。
結果にこだわるから、「ない」が力を持ちます。
「ない現実」という結果を見て、「ない原因」を作ってしまうのです。
「ある」を生きればそれでいいのです。
結果は無用です。
現に「ある」を生きれば、それでもうOKです。
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