Think Nothing

驚くべき事実。

 

うまくいっている人は、何も考えていません。

 

うまくいくためには、さまざまなスキルを身に付け、勉強し、努力に励み、刻苦勉励しなければいけないと思い込んでいる人たちに朗報です。

そういうものは一切必要ないのです。

それはあってもなくても、どっちでもいいのです。

大事なのはそんなことではなかったのです。

 

「何も考えてない」

実に素敵な言葉ではありませんか。

「何も、考えてない」

これ以上のカッコイイ言葉はありません。

 

日本海海戦でバルチック艦隊を破った連合艦隊の東郷平八郎は、その何もしない能力を買われて司令長官に抜擢されました。

上が何もしないほうが、組織はうまくいくと。

実に達観ではありませんか。

 

アップルに復帰したスティーブ・ジョブズが最初にやったことは、複雑怪奇な商品ラインナップをデスクトップとラップトップ、ハエンドとローエンドの4種のマトリックスに分けることでした。

なんで?って言われても、それがいいと思ったから。

考えたわけでも、策を練ったわけでもありません。

「これがいい」と思ったことを、そのままやっただけです。

 

「これがいい」には、理屈も根拠もありません。

ただ単にこれがいいと思ったことをやり通す。

ジョブズの場合は、その「やり通せたこと」がすごいのです。

普通は、根拠薄弱で得になるのか損になるのかハッキリしないことを、ここまで強力に推し進めることはできません。

 

 

何も考えない。

思い付き。

ひらめき。

 

それは誰にでも可能です。

しかし、それを実行に移すとなると、なかなか難しい。

「思考」が出てくるから。

 

「そんなことして何になる」

「意味がわからないじゃないか」

「もっと得になることだけをしようよ」

 

そんな声にかき消されて、思いついたことすら忘れてる。

 

しかしですね、よく考えてみてください。

 

「得になること」と「うまくいくこと」は違うのです。

 

得になること、自分が有利になること。

これはいってみれば、エゴ的発想です。

自分だけを考えている。

 

しかし、うまくいくというのは、自分を含めた全部がうまくいくのです。

八方丸く収まるのです。

自分だけうまくいって、他がうまくいかないというギクシャクした感じではないのです。

本当にうまくいくとは、そういうことです。

 

何も考えてない時、全てとつながっています。

全てとつながった上でのひらめきがポロンと落ちてきます。

それは「全て」を加味しています。

だから全方位うまくいきます。

 

それに比べて考えるということは、「そこだけに集中する」ということです。

当然、他は考慮されません。

そこから出てくる結論は、そこだけについてはうまくいっても、他とは齟齬をきたします。

「全て」を加味してないから。

工場は繁栄しても、周りに公害をまき散らすみたいなもんです。

 

思考によって全てを加味することは不可能です。

なぜなら思考とは一点に集中することだから。

一点をいくら集めてもそれは多点です。「全て」ではありません。

どんなに考えを尽くしても、全てをカバーすることはできないのです。

 

 

何も考えない。

それは、全てとつながることです。

その時すなわち、普遍です。

そこから導き出される結論は、うまくいくのです。

全てと通じているから。

 

そういう仕組みです。

 

うまくいきたかったら、何も考えない。

何も考えない時が、最強なのです。

「全て」だから。

 

人はすぐ何かに集中したがります。

普遍が耐えられない。

茫洋の海に漂うことが、心許なくて許せない。

 

だからすぐ何かにつかまりたくなる。

移動中でもカフェでも、すぐにパソコンを開いてスマホを開いて、せっせと何かをし始める。

常に何かに集中していないと落ち着かない。

常に手足をジタバタさせてないと、溺れてしまうかのように。

 

 

逆です。

180°真逆です。

茫洋の海に漂うことほど、気持ちのいいことはありません。

何もしなくていいなんて、これほど楽なことはありません。

 

人生の転換を図るなら、ここでこそ図ってください。

せかせかと何かに集中してしまう心を180°転換し、茫洋の海にただようその気持ちよさを発見してください。

これが人生の転換です。

非常にわかりやすい話です。

 

すぐにせかせかと何かをしてしまうのは、「不安」のほうにフォーカスしているからです。

不安にフォーカスしているからこそ、それに対処するために動きます。

そのフォーカスを、「気持ちよさ」のほうに切り替えるのです。

 

「不安に対処するためにはどうすればいいかな? そうだ、スマホをいじって気を紛らわせよう」

こうなっていた動きを、

「気持ちよくいるためにはどうすればいいかな? そうだ、何も考えないでいよう」

と、こうするのです。

 

不安にフォーカスすることによってその不安は存在感を増しますが、同じく気持ちよさにフォーカスすることによってその気持ちよさは存在感を増します。

そして我々の目標は、常に気持ちよくいることでした。

 

その目標は、こんな簡単なことによって達成可能なのです。

ゼニを稼ぐことでもなく、彼氏彼女をゲットすることでもなく、こんな簡単なことで我々は人生の目標を達成できるのでした。

 

すぐ忘れるのでもう一度言っておきましょう。

 

我々の目標は、常に気持ちよくいること。

それは、不安ではなく、気持ちよさのほうにフォーカスすること。

不安ではなく気持ちよさのほうにフォーカスすると、自然とせかせかした行動は減り、何もしないに移行する。

何もしないの気持ちよさが理解できるようになる。

何もせずに茫洋の海に漂う。

それが最高に気持ちいいから。

 

ハイすでに目標達成。

なんて簡単なんでしょう。

 

 

スティーブ・ジョブズは“Think Different”と言いました。

違った考え方をする人が、世界を変えると。

 

ここではこう言いましょう。

“Think Nothing”と。

 

何も考えない人が、世界を変える。

 

 

 

コメント

  1. あさ より:

    こんにちは。普段どうお過ごしなのでしょうか?

    何も考えない時間が長いのでしょうか。

    電車では、何もしてないのでしょうか。

    普段、何もしない、何も考えないその時間を実際に体現しているのか気になりました。

    • こーへ より:

      こんにちは。ブログ読んでくださっているんですね、ありがとうございます。
      何もしなくても、何かは起こってきますよね。
      何もしなくても、風が吹いたり雨が降ったりするみたいに、人間というものも自然現象と捉えれば、常に何かが起こっていますよね。
      「何かをする」というよりも「何かが起こる」という感覚です。
      だから文字通りに「何もしていない」のではなく、常に忙しく、何がか起こっています。(笑)
      そしてその様子は、傍目には別に普通だと思います。

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