抵抗をなくす

抵抗をなくすことが、本来の状態に戻るということになります。

では、どのように抵抗をなくすことができるでしょうか。

抵抗は、ほとんど自動的に起き、それを意識的になくすことはできないように感じます。

抵抗を無視して、見ないようにしても、それで抵抗がなくなるわけではありません。

依然としてそこにあります。

 

起きた出来事に対して、それは嫌だと否定することが、抵抗です。

あるいは、ある感情や気持ちを抑えること、それを見ないようにすることも、そうです。

ムカッときても、それを抑える。

不安を感じても、無理矢理感じてないようにふるまう。

そういう抑圧も、ひとつの抵抗です。

 

抵抗、抑圧。

いわゆる否定のエネルギー。

否定のエネルギーは、前に進むことを拒むエネルギーです。

 

それは、パートナーに対する不満だったり、思い通りにならない現状に対するやるせなさだったりするかもしれません。

でも、そういった具体的なカタチには、意味はありません。

大事なのは、それが「否定のエネルギー」だという、その一点です。

 

あなたは否定のエネルギーを抱えていませんか?

そして、その否定のエネルギーを抱えていることを、否定していませんか?

否定のエネルギーを抱えていることを否定して、無理に楽しいふり、何の問題も無いふりをしていませんか?

 

問題の無いふりをすることと、実際に問題がないことは、違います。

問題の無いふりをしても、実際に問題がなくなるわけではありません。

ただそれを見ないようにしているだけで、なくなるわけではありません。

 

問題の無いふりをしているなら、まず問題を素直に認めることが、スタートです。

自分は強いんだ、優れているんだと思いたいがために、本当は問題と感じていることも、問題なんて思っていない、と否定してしまうこともあります。

とにかく素直になること、正直になることが、スタートです。

 

弱い自分を隠さない。

弱さを否定して強がることが強さではなく、弱さを認めることが本当の強さです。

素直、正直、ストレート。

これが本当の強さです。

 

うまくいっていないと感じるなら、どこかに否定のエネルギーが存在しているということです。

うまくいっていないと感じるなら、うまくいっているふりをするのを、まずやめましょう。

そして、うまくいっていないことを認めることができたなら、その原因になっている否定のエネルギーを探り出してみましょう。

 

それはむずかしいことかもしれません。

うまくいってない感じがそもそも、漠然としています。

どこがどうとはハッキリ言えない。

特に大きな不満もなく、なんとなくまあまあな感じ。

でも、完全に素晴らしいという実感はない。

どことなく、なんとなく、「これでいいのかなぁ…」という感じ。

 

その微妙な違和感を流さないで、しっかり見据えてみましょう。

抑圧された何か、抵抗する何かがあるからこそ、違和感を感じます。

 

その抵抗はまとめると、「今、この瞬間に対する抵抗」になります。

抵抗なるものは全て、「今、この瞬間に対する抵抗」です。

事実は「今、この瞬間」しかありませんから、「今、この瞬間」を100%受け入れることができたら、そこにはもう何の問題も存在しません。

ですから、「今、この瞬間」を常に100%受け入れ続けることが、目指すべきゴールです。

 

それは頭で理解して到達することはできません。

頭で今この瞬間が完璧であることを理解しても、心がついてこないからです。

理屈で納得することと、心から腑に落ちることは、違います。

 

そして、ある一定の時間、それを認めることができても、また別の時間はそうではない、というムラがあるのも、真の解決とは言えません。

常にそれを認めている状態に居る、というのが、真の解決です。

一瞬だけならそれを認めることは、そんなにむずかしくありません。

むずかしいのは、そこに居続けることです。

 

なんでそれがむずかしいのかというと、現状では否定のエネルギーがデフォルトになっているからです。

一瞬そっちに移行したとしても、すぐにまたデフォルト状態に戻ってしまします。

ですから、その「デフォルト状態の否定のエネルギー」が何であるかを探り、それを解消することが、真の解決につながるのです。

 

正直に探ることです。

正直に自分を見つめてみることです。

常につきまとうその違和感、すっきりしない感じ。

それを素直に、正直に調査してみてください。

 

大事なのは「素直になる」ということです。

素直になった時にはじめて、見えるものがあります。

いままで斜に構えていて見えなかったものが、素直に見ると、見えてきます。

素直になることが、すなわち解決なのです。

 

その時もはや、否定のエネルギーは問題ではなくなります。

素直に見ているというその状態。

それこそが、目指していた状態。

 

そこに到達したなら、否定のエネルギーは解消します。

素直であるということは、何も否定していません。

それが、そうであると、ただ認識している状態、ただ認めている状態です。

否定すらも、ただ認めている状態です。

 

否定のエネルギーなるものは、その状態を引き出すための発火剤だったのです。

火がついたなら、もう発火剤は不要です。

 

さあ、あとは実際にやるだけです。

素直になり、違和感の中に、入っていきましょう。

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