エネルギーは、増えもしなければ、減りもしません。
ただ「変化」します。
エネルギー保存の法則というものがありますね。
私たちは、増えもしなければ、減りもしないのです、究極的な意味において。
お金が増えたり減ったり、人間関係が増えたり減ったり、頭髪が減ったりするようにみえますが、それらは「変化」であり、実質は増えも減りもしません。
存在の実質は何も変わらないということです。
見た目の変化は起こりますが、実質の変化は何もないということです。
「エネルギー保存の法則」です。
私たちは変わるものに目を奪われがちですが、変わらないものを見たらどうでしょう?
変わらないものとは何でしょうか、「実質」とは何でしょうか。
「わたし」の本質とは何でしょうか。
ぶっちゃけ、生まれた時から今まで、何ひとつ変わっていませんね。
ファッションの好みは変わった、住んでいる場所は変わった、付き合う人も変わった。
でもその変化が行われる本体自体は何も、何ひとつ変わっていませんね。
いろいろ変わったけれども、その変化をただ単に眺めているその主体自体には何の変化もありませんね。
それは小さい時から大人になるまで、ずーっと一緒ですね。
変化それ自体が自分ではなくて、その変化を眺めているのが自分ですね。
エネルギー保存の法則です。
いろいろの化学変化がそこで起きますが、最終的には何も減ってないし、何も増えていません。
なんにも変わらないのです。
この「なんにも変わらない」という感覚を感じることはできますか? この「何もなさ」を。
全ては通過していくのです。
空気のように、あらゆる出来事は身体をすり抜けていきます。
変わらない自分自身に立ち返る時、それがその時に感じる感覚ではありませんか?
そしてこの「何もなさ」に立ち返るとき、非常に安堵を覚えます。
そこが本来の場所だからでしょう。
凝り固まっていた筋肉がほぐれ、溶けて流れ、全ては消え去ります。
変わるものから変わらないものへの視線の変換。
これがもたらす恩恵は少なからざるものがあります。
何もないことの有意義。
何もないことの妙味。
これを味わってみてはいかがでしょうか。
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