思い出してみてください、あなたは本来、どんな人であったか。
もっと優しい人ではありませんでしたか?
もっと繊細な人ではありませんでしたか?
あまりにも長い間自分を偽りすぎて、違う自分がすっかり板についてしまいました。
それはそれでいい経験でした。
それでしかできない経験も、してきました。
でも、そろそろ戻りましょう。
本来の自分に。
違う自分を経験したからこそ、深みができました。
違う自分を経験したからこそ、本来の自分が浮き彫りになりました。
本来の自分に戻るには、いいタイミングです。
…
本来の自分に戻るには、まず心を静めることです。
そして、外の情報はシャットアウトし、自分自身を見つめることです。
本来の自分が自由に泳ぎまわるのを見つめ、そして許してあげることです。
性格、クセ、嗜好。
しぐさ、ものの見方、表現の仕方。
大好きなこと、感じること、気持ちのよいこと。
些細な兆候も見逃さず、掬い上げてください。
「ああ、これが自分だった。確かにこれが、自分だった」
なつかしい再会です。
自分自身との、なつかしい再会です。
どんなにたくさんの子に埋もれていても、わが子の見分けがつくように、
あなたも偽りの自分の中から、本当の自分の見分けがつきます。
そして安らぎを覚えるのです。
「おかえり」って。
…
出征兵士が家に帰る時、どんな気持ちでしょう。
たくさん戦ってきた。
外の世界でやられないよう、一瞬も気を抜かずに、必死に戦ってきた。
そして戦いは終わった。
彼は家に帰ってきた。
ガラガラって引き戸を開けて、
「ただいま」って。
そこにどんな心の動きがあるでしょう?
偽りの自分は、あなたを守るために必死で戦った。
平和な街の平和なオヤジが、気のいい兄ちゃんが、自分を守るため、自分を偽り、必死で戦った。
そして帰ってきた。
もう戦いは終わったんだよ、平和が戻ってきたんだよ。
武装を解いて部屋着に着替え、居間でくつろごう。
茶でも飲んで談笑し、のんびりしよう。
もう「偽り」は必要ない。
…
本当の自分との再会。
それは「くつろぎ」です。
あなたはそれが本当の自分であるとピンときます。
なぜならそれが、「本当の」自分であるからです。
わが子がわからない親はいません。
彼を家に迎え入れてください。
そして、仲良く暮らしてください。
元の生活に、戻りましょう。
一度つかまえたら、もう二度と離さないでください。
もう二度と、戦地へと駆り出さないでください。
あなたは戦に参加する必要などないのです。
戦なんて本当は無いのです。
あなたは本当の自分と仲良く暮らしていいんです。
…
本当の自分が戻ってきた時、あなたは自分の愛深さに驚きます。
あなたは今まで、人を責めるばかりで、愛なんてあるはずないと思っていました。
愛なんてウソだと思っていました。キレイゴトだと思っていました。
完全にただの「観念」だと思っていました。
しかし、あなたは愛を目の当たりにするのです。
しかもあろうことか、自分の中に。
あっけにとられるほどの、驚きです。
あなたは本来の自分を見つけるべきです。
そうじゃないと、生きてる意味がないくらいです。
少なくとも、探してみようと思うべきです。
あなたは愛を外に向かって探しているのかもしれませんが、絶対に外にはありません。
外に向かって何かを求めるという今までのやり方は、改めましょう。
それは、幻想の中で独り相撲していることと同じです。
外には何もありません。
そこはあなたが身を守るべき戦場でもないし、あなたを満たす何かがある桃源郷でもありません。
実質があるのは、外ではなく、内です。
実質に生きるならば、自分自身と対話しましょう。
「本当の自分」だけが実質です。
注意を180°転換しましょう。
外から内へ。
他人から自分へ。
あなたの内なる些細な声を見逃さないでください。
自分の素晴らしさを知らないままなんて、もったいなさすぎる。
あなたはあなたの中に眠る宝を発見してください。
それがある場所は、あなたです。
あなたの中なんです。
コメント